「お客様の精度要求が上がって、今の機械では対応できなくなってきた」
「工程管理のデータ記録を求められるようになったが、今の制御盤では無理だ」
「新しいプレス機を入れたいが、数千万円の設備投資はすぐには動けない」
こうした状況に立たれているお客様に、知っておいていただきたい選択肢があります。機械本体はそのままで、油圧モジュール(制御系・操作盤)だけを刷新するという方法です。
本体は資産。古くなるのは制御だけ
ホットプレス機のフレーム・熱板・配管は、適切にメンテナンスされていれば20年・30年と使えます。しかし制御系は別です。リレー式の制御盤、ON/OFFしかできない電磁弁、アナログのメーター——これらは機能的には動いていても、今の時代が求める精度・管理・操作性には対応できません。
本体を捨てる必要はありません。古くなっているのは制御だけです。
従来制御の限界
多くの既存ホットプレス機が採用している従来の油圧制御は、電磁弁のON/OFFで圧力を切り替える方式です。この方式には構造的な限界があります。
- 圧力の微細調整ができない:ONかOFFかしかなく、その間の圧力を精密に保てない
- 0ton近くの超低圧制御が難しい:ON/OFFの切り替えでは、数十kgf程度の微細な加圧力が出せない
- 圧力プロファイルが作れない:「最初はゆっくり加圧して、途中から保圧に切り替える」といった段階的な制御ができない
- データが残らない:いつ・どんな条件でプレスしたか記録できず、品質トレーサビリティに対応できない
- 省エネができない:ポンプが常時フル回転しており、待機中も電力と熱を消費し続ける
インバータ・サーボ制御で何が変わるか
0tonからの精密な加圧力制御
インバータ制御はモーターの回転数を連続的に変化させることで、油圧ポンプの吐出量・圧力を滑らかに調整します。サーボ制御はさらに進んで、圧力・位置のフィードバックを受けながらリアルタイムで制御を補正します。
これにより、加圧力を0ton(無加圧状態)から任意の値まで、連続的・精密に制御できます。「最初は極めて低い圧力でワークに接触させ、素材の状態を確認しながら徐々に加圧する」といった制御が実現します。これは従来のON/OFF制御では不可能なことです。
圧力プロファイルによる工程設計
タッチパネルの操作盤から、圧力の変化パターン(プロファイル)をレシピとして登録できます。「何秒かけて何tonまで加圧し、何秒保圧して、何秒かけて圧を抜く」——この設定を品番ごとに保存し、呼び出すだけで再現できます。熟練者の勘に依存していた工程が、誰でも同じ条件で再現できる標準工程になります。
工程データの自動記録
プレスした日時・品番・実圧力・保圧時間・温度——これらのデータが自動的に記録されます。品質問題が起きたときのトレーサビリティ、客先への工程管理報告書の作成、自社の不良分析——いずれも対応できます。「データを取れるようにしてほしい」という客先の要求に、設備ごと答えられます。
省エネ・静音化
インバータ・サーボ制御では、必要なときだけポンプが高回転になり、待機中や保圧中は回転数を落とします。従来機と比べて消費電力が大幅に削減されます。同時に、ポンプ音も格段に下がります。現場環境の改善という副次効果も見逃せません。
💡 ZeroPressの「Zero」の由来:「加圧力0tonからの制御」を可能にする技術——これがZeroPressという名前の原点です。インバータ・サーボ制御による背圧制御で、0tonからの精密な加圧力制御を実現することが、私たちの技術の核心です。
アップグレードの内容
機械本体(フレーム・熱板・主要配管)はそのまま残します。交換するのは以下のモジュールです。
- 油圧ユニット:ポンプ・モーターをインバータ・サーボ対応品に刷新
- 油圧バルブブロック:精密制御対応の比例弁・サーボ弁に変更
- 制御盤・操作盤:タッチパネルHMI、PLCを最新世代に刷新
- センサー類:圧力センサー・位置センサーを高精度品に変更
既存機の寸法・設置位置を測定した上で設計・製作するため、既存の配管・電気配線の多くを流用できます。工事期間中の機械停止を最小限に抑えることが可能です。
こんなお客様にご検討いただきたい
- 客先から圧力プロファイルの管理・データ記録を要求されるようになった
- 精度要求が上がり、今のON/OFF制御では再現性が取れない
- 「この案件、今の機械では断らざるを得ない」と感じている
- 新規プレス機の導入を検討しているが、予算的にすぐには難しい
- 機械本体はまだ使えるのに、制御の古さがボトルネックになっている
- 現場のポンプ音・電気代を改善したい
新規プレス機の導入が数千万円規模になるのに対して、油圧モジュール交換は大幅に低いコストで同等の制御性能を実現できます。既存機の残存価値を最大限に活かす選択肢です。
📋 この記事のまとめ
- 機械本体(フレーム・熱板)はそのままで、油圧モジュール・制御盤だけを刷新できる
- インバータ・サーボ制御により、0tonからの精密加圧・圧力プロファイル・データ記録が実現する
- 従来のON/OFF制御では応えられなかった客先の精度・管理要求に対応できる
- 新規導入と比べて大幅に低いコストで、最新制御の性能を手に入れられる
- 省エネ・静音化という現場環境の改善も同時に得られる
「自社の機械がアップグレードできるか確認したい」「どのくらいの費用感になるか相談したい」——まず現状をお聞かせください。機械の仕様・使用状況・求める機能をお伺いした上で、具体的な提案をします。